やはりクイーンズハウス

このような大変革の意識なしには、いかなる地域社会の計画も成立しないということである。私は今もそう思っている。ふたつは建物の外壁を白く漆喰で仕上げていることである。広大な関東平野に位置する東京の地形は、一見平坦なようだが、じつはたくさんの坂がある。都市の原点−ヴェネツィアに学ぶヴェネツィアはさまざまな価値が混在している都市であり、これも非常に大きな魅力だと思う。先述したように運河が発達していた江戸は、東京となっても「東京=ヴェネツィア論」が生まれたくらい、「水の都」の要素が強かった。クイーンズハウスを見上げたらまぶしい。銀座から月島へと走る晴海通りの交通が激しくなり、東京湾の整備が完成したこともあって、それまで1日に5回。これもやはりさっきの「認識」ということばの中に入れて考えることができます。