やはりアーバンキャッスル江戸川駅前

私はその立場はとらない。東京都が建築確認を行なったマンションの建設を住民が市の景観条例から止めさせようとして訴訟を起こし、その後取り消されましたが、地我が建物の一部撤去を命じた国立高層マンション訴訟などもありました。〈都市〉東京への関心は、この頃一気に高まり、いわゆる「東京論ブーム」が訪れた。アーバンキャッスル江戸川駅前である。1999年の当時は、景気が低迷しており、土地も建物も以前に比べると大幅に値下がりしていた、おまけにローン減税で、築後15年間に合計で最高587万5000円の所得税の控除が受けられるとあって、都内でも建築中の家がやたら目につくようになっていた。しがないマンションのアーバンキャッスル江戸川駅前。ペリー来航で江戸の庶民は非常に恐怖を感じつつも、「亜利加此節近海へ碇泊いたし候処、当地より追々見物舩差出異舟へ近寄候儀も有之陸地よりの見物人も多分之趣二相聞候」と、黒船見物に多くの人々が集まり、その人たちを小船に乗せ、船賃を取る者も現れた(江戸川区教育委員会社会教育課編『古文書にみる江戸時代の村とくらし』)。長屋門も診療場も、築後150年はたっているというが、黒光りする大黒柱を見ると納得できる。どっちも素敵だったよ。建築基準法の適用って、昔のほうが甘くて、現在に近づくにつれどんどん厳しくなっているんですよ。